40代で脳梗塞 病気を乗り越え楽しく生きてるオヤジのブログ

40代の7年間(43歳から49歳)で、高血圧・異型狭心症・扁桃周囲膿瘍・自律神経失調症・脳動脈解離・脳梗塞を発症。そのたびに入退院を繰り返し、人生の挫折を感じる日々。それでも明るく前向きに生きてるオヤジのブログ。病気体験談、その時その時感じたこと・行動したこと・影響を受けたことなどや、今を楽しく生きようとする自分の姿を綴っていきます。何事もあきらめません、まだまだ生きるぞ!

脳梗塞 SCUでの入院生活

私が一昨年(2017年)の2月に脳梗塞で入院した時、最初に運ばれたのはSCUというところでした。
SCU(stroke care unit:SCU/脳卒中ケアユニット)とは、脳卒中脳梗塞脳出血くも膜下出血)急性期の患者を、専門医療のスタッフがチームを組んで診療を行う治療室のことです。24時間体制で看護師たちが常駐しています。

私の入ったSCUは6人部屋でした。
入院直後は、カラダが不自由だし、頭も気分もすぐれない状態だったので、周りの様子など気にすることはなかったのですが、入院したその夜・・・・・・。

カーテンで仕切られた隣のベッドで、喉が詰まりむせるような唸るような、嘔吐するような、もの凄い音が聞こえてきたのです。

24時間体制の看護師たちが、慌ててその患者の所へ!
何か吸引するような、『ギュ~ィ~ン ギュ~ィ~ン』という大きな音が、SCUの部屋中に響き渡りました。
「もう少しがんばってくださいね」
「もっとだね」
「もっと奥の方、反対側も」
などなど・・・看護師たちの声も聞こえました。

吸引音と看護師たちの声を耳にしながら、私の頭の中では・・・・・・
大きく開けた患者の口の中に、吸引棒を入れ淡(たん)か何かを取り除いている、そんな想像をしていました。患者の声は一切聞こえず、「ヴゥア~、ガァ~」など唸っている声だけ。相当苦しんだなぁ、と可哀想な気持ちになってきました。
その後もずっとそれは続き、私は眠ることができませんでした。

私も脳梗塞でここ(SCU)に運ばれてきのだから、安静にしなければならないのに・・・・・・。
カラダは痺れ、頭も痛い、なのに・・・ここでじっと我慢して寝ていなければならないのか、と不安になりました。この部屋は24時間消灯せず、とても落ち着かない環境でした。

その後もその患者は毎晩同じことを繰り返していました。
SCUで入院中、聞こえ漏れてきた話では、その患者は脳梗塞の後遺症が酷い状況だったみたいです。一人では何もできないような・・・そんな状態だったみたいです。

また別の患者さんのことですが、その方は私よりも先にSCUにいた方で、この方も状態が良くなさそうな方みたいでした。
ある日、気付いた時にはその方はいなくなっていました。
通常、このSCUは1週間から10日ほどの滞在で、緊急で脳卒中患者が運ばれたときに、入院の古い方から順に一般病棟へ移動するシステムになっていたのですが、その方がいなくなっても、誰も運ばれてくる気配はありませんでした。
ひょっとすると・・・・・・、亡くなったのかも、と思ったりもしました。

入院6日目、私は一般病棟へ移動しました。
その時、SCUでは私が一番の古参になっていました・・・・・・。

SCU、私にとってのイメージは、怖いところ、死に近いところ、居たくないところ
そんなに良くない印象の場所です。
しかし、その反面、看護師が24時間体制でいるので安心できるところ、何があっても対応してくれるという良い印象もあります。

今でも、あの吸引音を思い出すことがあります・・・・・・。
いずれにしても、ここには2度と来ないようにしなければなりませんけどね!